エルティナ> ――そんな彼の目の前に、教会が見えた。
――彼は紙を見せ、自分が罪人であると告げた上で、一夜泊めてほしいという。
――罪人をとめるなんてとシスターは彼を適当な理由で追い払おうとするが、1人の老いた司祭が彼を引き留めた。
――「それはそれは、大変だったでしょう。遠慮せず泊まっていって下さい。」 (2013/07/01 00:02)
エルティナ> ――司祭は彼を歓待した。
――彼にとって初めての暖かい扱いに感謝した。
――そして眠る時になって彼はの心に魔が忍び寄った。
――明日からどうすればいい、いずれにせよこのままでは――
――そんな折、彼の目に銀の燭台が飛び込んだ。
――これを売ればと心に負けて彼はこの燭台を盗み出し、教会を抜け出した。 (2013/07/01 00:05)
エルティナ> ――だが、悪い事はできるものではない。
――たまたま通りがかった憲兵が彼をみつけ、捕まえて、司祭の元へ彼を連れて行く。
――だが、司祭はいった。
――「この燭台は私が彼にあげたものです。ですから盗まれたなどとんでもありません。これは彼のものです。」と。
――シスターは司祭に何かいおうとするも、司祭はいいのだとその言葉を押しとどめ、更に二つの燭台を彼に差出いいました。
――「ああ、すみません、それでは足りませんでしたね。こちらの燭台も貴方に差し上げます」
――その様子をみて憲兵が立ち去ったところで、彼は膝を折り頭を垂れていいます。
――「なんと感謝したらいい事か、……もしよかったら私の懺悔を聞いて下さい」
――司祭はいいます。
――「良いのですよ。分かりました。」と。 (2013/07/01 00:11)
エルティナ> ――彼は、懺悔します。ここに来る途中、少年とぶつかり少年が何か殴りかかってきたので軽くあしらいうるさいと怒鳴って追い返したら銀貨が自分の足の下に潜り込んでいて結果的に奪ってしまったことを。
――そして彼はつづけます
――「辛い事があろうと、これからは真っ当に生きていきます」
――その言葉を聞いて司祭は微笑みます。
――「貴方の罪を神は許されました。……貴方の幸せを願っています。」 (2013/07/01 00:15)
エルティナ> ――さらに数年の月日が流れます―― (2013/07/01 00:15)
エルティナ> ――彼は名前を変えて新たな宝石産業を興して成功を収めていました。
――さらに彼は善良な言動と人柄で人々から大変信頼されてその都市の市長へと成程になっていました。
――もちろん、彼にやましい事など何一つありません。昔におかしたパンを盗んだ罪と、あの司祭と出会った時におかした罪。この2点だけを除けば。 (2013/07/01 00:20)
エルティナ> ――そんな彼の営む工場に一人の女工がいます。娘を親戚に預け働く彼女。
――最初のうちは良かったものの、されど、その親戚が悪辣で、何かにつけて娘の為だからと金をせびり、4年の月日が過ぎるころにはその女工はお金が足りなくなりました。 (2013/07/01 00:22)
エルティナ> ――金が足りない、けれど、金がなければ娘は救えない。そんな彼女の行きつく先は自分の身を売る仕事しかなかった。
――しかし、それは認められない事。捕まる彼女。彼女の事を知った彼は自分の従業員を救う為、なんとか警察と交渉し、彼女の仮釈放を認めさせ、自分がなんとかしないとと堅く誓います (2013/07/01 00:26)
エルティナ> ――されど、なんという事でしょうか。そんな月日が流れるうちに、一人の騎士が彼の住む都市へと派遣されていました。
――その騎士はパンを盗んだ彼を捕まえた男で、彼を追いかけつづけている男。であり、市長になった彼の事を疑っておりました。
――そして悲劇は巡ります。
(※PL:警察→騎士に訂正します) (2013/07/01 00:28)
エルティナ> ――彼女の代わりにお金を出して彼女の娘を連れ戻す為、彼女の親戚の元へと赴く彼の元に、騎士はいいます
――とある男が捕まった。その男はパンを盗んだ自分自身の名前として起訴されている。と。
――彼はどうするか悩みに悩んで結論をだしましたそれは―― (2013/07/01 00:31)
エルティナ> ――裁判の中、彼は現れました。そして宣言します。私こそが起訴されている罪人である!と
――そして証人に向かって自分がそうである事を証明し、かつて自分が故意ではないといえ銀貨を少年から奪い取った罪で終身刑の判決を受ける事になります。
――しかし、彼は監獄に向かう途中、船から落ちそうになった水兵を助け、海に転落。脱獄を図ります。 (2013/07/01 00:33)
エルティナ> ――脱獄をはたした彼は隠しておいた金を手に彼女の娘を連れ戻すため、彼女の親戚の元へと急ぎます。
――泉で彼女の娘に出会った彼は彼女の親戚の住む宿にいって愕然としました。
――娘が女中として働かされ、虐待され、その親戚の娘たちからも軽蔑されていたのです。
――怒りを覚えた彼はその親戚の要求通りの金を叩きつけると娘を奪還する事に成功し、彼女の元へと急ぎます。
――されど、時すでに遅く、彼女は身体を売る事で得てしまった病によって命を落としていました。 (2013/07/01 00:36)
エルティナ> ――仕方なく彼は娘と共に王都へと逃げました。
――騎士の追手をかいくぐり、無事に王都へついた彼は、偶然自分の事をしっていた貴族に巡り合い、修道院で暮らす事になりました。
――娘は母の事はあまり覚えておらず、彼を父とし慕い、彼は彼女に母親の分も真心の愛を捧げつづけようと決心します。 (2013/07/01 00:39)
エルティナ> ――さらに時は流れ、自分を助けてくれた貴族がなくなるそのころには、その貴族の手助けもあり、とある邸宅へと住み幸せにくらしていたのですが、
――娘が近くの広場でとある青年に恋をします。
――青年もまた娘に恋をし相思相愛になるのですが、
――青年には秘密がありました。
――今の王家をよく思っておらず、革命を起こそうとしていたのです。 (2013/07/01 00:42)
カエルム> (ふと瞳が揺れる)<革命 (2013/07/01 00:43)
エルティナ> ――更には彼を捕まえた騎士もこちらに転勤してきており、その娘が革命をしようと画策する青年と悪い付き合いをしているのではないかと、使用人を介して伝えました。
――彼はさらに遠くへ旅立つ事を決意し、娘にいいます。
――されど娘は反対しました。それほどまでに青年を恋していたから。 (2013/07/01 00:44)
エルティナ> ――ああ、更に悪い事にそうしている間に革命は起きました。
――しかし、その革命は読まれていたものでした。
――しかし、革命軍の方も負けたものではありません。
――そんな最中、娘は青年に青年が革命をしている事を告げられ、もう会えないといいますが、娘は青年を追いかけます。 (2013/07/01 00:46)
エルティナ> ――そんな娘を彼はなんとか救い出そうとするうちに、彼は革命軍に捕まったかつて自分を捕らえた騎士の姿を発見しました。
――彼はそんな騎士を救い出します。
――騎士は言いました。
――「お前は……!俺をここで逃がしていいのか?必ずお前を捕まえてやるぞ!」
――彼は返します。
――「そうかもしれない。だけど、俺は司祭に誓った約束を違えたくはない。」
――そうこうしているうちに彼は、娘と青年が抱き合っているのをみて考えました。
――娘は幸せな姿を罪人であった自分が裂いていいものではない。そう感じた彼は、幸せにとだけ告げて去りました。 (2013/07/01 00:51)
エルティナ> 「……(静かに息を吐いて)……少しだけ続きはありますが、その前に、この話を聞いて何を感じましたか?」 (2013/07/01 00:52)
カエルム> 「…許してはくれない、永遠に。でも許さない人間を殺すのは間違っている。解決にならない…」 (2013/07/01 00:55)
カエルム> 「僕はどうしたらいいんだろう…」 (2013/07/01 00:56)
エルティナ> 「では、結末を語りましょう。」 (2013/07/01 00:57)
エルティナ> ――娘を見送った彼は、騎士と川のほとりで巡り合います。そして告げました
――「私こそが貴方の追い求めた罪人。最早思い残す事も無い。さぁ、どうぞ捕まえてさばいて下さい。」
――騎士はそれを聞いて真っ直ぐと彼の瞳を見つめました (2013/07/01 01:00)
エルティナ> ――「そうだ、お前は罪人だ。法を破った。法を破ったものは罪人であり、どんな小さい罪でも俺は許さない。なぜならばそれは悪だからだ。」
――そういって彼に剣を向けました。そして、もう片方の手で懐から羊皮紙の束を取り出します (2013/07/01 01:03)
エルティナ> ――「分かっている。どんな罪でも受け入れよう。」
――それを見て目を閉じ死を受け入れる彼。ですが―― (2013/07/01 01:03)
エルティナ> ――「だが、法は完璧ではない。俺は……それに気づけなかった。そうだ、お前を追いかけるたびに俺は本当に正しいのか?という思いが強くなっていったよ。こんなことは初めてだった。そして、お前が俺を助けた時実感した。社会は完璧などではない。人の為にある法が人を苦しめている。確かに法は必要だ。法に従う事も。だが――気づいてしまったのだよ。盲目的になり過ぎて、俺はとんでもない過ちを犯していたのだと。この羊皮紙をしかるべきところに届けてくれ。俺は――俺を裁く!」 (2013/07/01 01:06)
エルティナ> ――羊皮紙の束から手を離し、羊皮紙の束が地に落ちると同時にお己の喉を突き身を川へと投じたのです。 (2013/07/01 01:07)
エルティナ> ――あっという間の出来事で、彼はそれを止める事は出来ませんでした。
――1年後、彼はもう動けない状態になっていました。
――そんな最中、彼の元に娘と青年がやってきます。青年は彼をさけていましたが、真実を知り、娘を彼の元へとつれてきたのです。
――そんな二人に彼は語りました。自分の犯した罪を自分のたどってきた道を、財産は全て二人に譲り、全てを許し、娘の母の事を。そして娘の母に娘と出会わせてくれた事、娘を幸せにしたのはきっと娘の母の導きだったのだと感謝をして――彼は皆に見取られて息を引き取ったのです (2013/07/01 01:11)
エルティナ> 「……細かい所をいえばきりがありませんが、以上が事の顛末です。ああ、青年と娘は仲睦まじくくらしたそうですよ。」 (2013/07/01 01:12)
エルティナ> 「答えは出るものではないですが……そうですね。貴方のいう変わるに、彼は当てはまるでしょうか?」 (2013/07/01 01:13)
カエルム> …「僕は許されない…けれど、僕は許すことが出来る…?」 (2013/07/01 01:14)
カエルム> 「…僕は、あなたがハイエルフだと見て解ります。両親が、そうでしたから。
だから、僕を罪人として追ってくるような人はいません。僕は忌み子だけれどすぐ死ぬから」 (2013/07/01 01:16)
エルティナ> 「ええ。自分が許せると思う日が来るまで許し続ける、そんな生き方もあってはいいのではないでしょうか?許されないと思うからこそ――許せる自分に。そうしたら、きっと救いはあるのではないでしょうか?神様を信じる人ならもっと上手い事がいえるのかもしれませんけれど。」 (2013/07/01 01:16)
エルティナ> (そっと手をカエルムの頬にやって顔を近づけようとする (2013/07/01 01:17)
カエルム> 「僕は…神を信じられなかった。敬虔な司祭さんがいて、奇跡もあるけれど、やはり僕はエルフの血を引いているんです」 (2013/07/01 01:18)
エルティナ> (そして言葉を続ける) (2013/07/01 01:19)
カエルム> 「きっと、僕が何を為しても…僕は許されない。浅い命しか持たない人間のことを気にかけることなんてない」 (2013/07/01 01:19)
エルティナ> 「信じれないならそれでいいと思いますよ、私もそうなのですし。けれど、生まれる命に必ず意味があります。気にかける必要だったありはしません、そうですね。まぁ、こんなことをいっても気休めにもなりませんが――」 (2013/07/01 01:21)
エルティナ> (必要だったありはしません→必要だってありはしません) (2013/07/01 01:21)
エルティナ> 「私が貴方の両親の代わりに貴方を許しますよ。時に親が子を憎む事はあるかもしれないけれど、憎しみと愛情は紙一重。きっと、両親とて、私は貴方を苦しんで欲しいなんて思っていないと思いたいですし。それと――気に掛ける必要なんてないんですよ、自分だけでいい。ですが、自分に恥じないようにする、それだけで……」(そっと離れてくるりとまわり (2013/07/01 01:23)
エルティナ> 「ステキな事だと私は思いますよ。彼だって誰かの為にという気持ちもあったのでしょうけど、彼もまた、自分を恥じるような行為をしなかった結果、あんなに立派な生き方ができたのだと思いますし。」 (2013/07/01 01:24)
カエルム> 「…違うんだ。僕は…生まれた子が人間だったから、両親は処刑されたんだ、穢れた血だって」 (2013/07/01 01:25)
カエルム> 「両親は最後まで…こんなに精霊力がぐちゃぐちゃになって呪い殺されそうになってても、助けてくれたんだ、違う、其処だけは、違うんだ!」 (2013/07/01 01:26)
エルティナ> 「だったら猶更じゃないでしょうか。……きっと貴方に生きていて欲しかったんだと思いますよ?」 (2013/07/01 01:26)
エルティナ> 「だったら、精一杯自分はこんなに幸せになりましたっていってあげないと」 (2013/07/01 01:27)
カエルム> (偏頭痛を抑えるように頭を押さえて)「…ぐ、僕の都合で…ごめんなさい」 (2013/07/01 01:27)
エルティナ> 「気にする必要なんてないですよ。それで何かの為になるなら私にとっての幸せですし。でも、良かった。両親はそんなに貴方を愛してくれていたんですね。だったら、悔やんでいたら親を泣かせますよ!」 (2013/07/01 01:29)
カエルム> 「解りました、努力してみます…あの」 (2013/07/01 01:37)
カエルム> 「詩人さんは、許せないことはないのですか?ヒトはこんなに悪いのだと歌ってやりたい事はないのですか?」 (2013/07/01 01:38)
エルティナ> 「うーん、許せない事は当然ありますし、ヒトが悪役の歌も歌いますけど。ちょっと違いますね。」 (2013/07/01 01:40)
エルティナ> 「だから、なんとかしたいんじゃないでしょうか?自分の出来る範囲で。」 (2013/07/01 01:41)
エルティナ> 「こう見えても副業で冒険者もしていますから、他の生き物の命を奪う事だってありますし。」 (2013/07/01 01:41)
エルティナ> 「でも……一つだけ確実なのは自分は間違った選択をしたと思った事はありません。例えそれが悲劇をもたらしたとしても。」 (2013/07/01 01:43)
エルティナ> (静かにメイジリングの一つに視線を落として (2013/07/01 01:44)
カエルム> 「…」ぐ、と片手を握って (2013/07/01 01:45)
カエルム> 「…僕は」僕は…助ける、大事なヒト。 (2013/07/01 01:46)
カエルム> 今、大事、言う、する、人を。助ける。 (2013/07/01 01:46)
エルティナ> 「……」(静かに答えを待つ) (2013/07/01 01:48)
カエルム> どうだって、いい。アルファ、森。僕を恨む、好きにしたらいい。そう、する。 (2013/07/01 01:49)
カエルム> 前、向く。 (2013/07/01 01:52)
エルティナ> 「頑張って下さいね」(そういって頭を撫でようとしつつ)「ただ、もし自分に手に負え無さそうな時は誰かに頼ったり、もし、仮にそれを失ったとしても、その人がどうしたら笑ってくれるのか、それを忘れてはいけませんよ?」 (2013/07/01 01:53)
カエルム> (撫でられ)大丈夫。僕、頼ること、何度もあった。
大事な人、笑う、好き。 (2013/07/01 01:59)
エルティナ> 「それは何よりです(ぐっ)あ、私はエルティナといいます、ルージュのそよ風亭にいますので」 (2013/07/01 02:01)
カエルム> (驚いて)僕も、そよ風亭、居る。 (2013/07/01 02:03)
エルティナ> 「では、これからはよく顔をあわせるかもしれませんね。(ぐっ」 (2013/07/01 02:05)
カエルム> 時々、夕暮れ、居る、する。おひる、おしごと。 (2013/07/01 02:06)
エルティナ> 「私は大体昼くらいにはこちらで詩を歌って夜はその日その日で色んな場所で歌ってます(ぐっ)冒険者ののお仕事の方は出来るだけ今は頼まれた仕事以外は受けないよういわれてます。。。」 (2013/07/01 02:08)
カエルム> ギルさん、先生。お師匠。 (2013/07/01 02:09)
エルティナ> 「ギルさんは凄い冒険者ですから、知識に戦闘に、色々役にたってくれますからしっかりという事聞いて励むといいですよ。心構えとかも素晴らしいですし。」 (2013/07/01 02:11)
カエルム> うん!(先ほどまでの陰鬱とした顔ではなく、若者らしい覇気で溢れている) (2013/07/01 02:12)
エルティナ> (にっこり微笑んで再びハープを奏でる) (2013/07/01 02:13)
カエルム> (大きく手を振ると、ずいぶんと遅くなったお昼休憩を終えてもどっていった) (2013/07/01 02:14)
☆カエルムが去っていった……☆ (2013/07/01 02:15)
エルティナ> (暫く演奏を続けもう一つの物語を披露すると次の歌の場に―― (2013/07/01 02:16)
☆エルティナ(GM)が去っていった……☆ (2013/07/01 02:16)