☆アリス(GM)が現れた……☆ (2016/04/20 22:16)
GM> …あれから、もう少しで三週間になる。 (2016/04/20 22:17)
GM> もう、泣く事もなく、ただ淡々と色のない世界で、時間だけが経っていた。 (2016/04/20 22:18)
GM> 新しく用意された『家』で過ごしていても、あの日から誰も笑うという事はなかった。 (2016/04/20 22:19)
アリス> …一緒にお花見行くって言ったのに、桜散っちゃったね。 (2016/04/20 22:24)
GM> 雪のように積もっている花弁を見ながら、静かに呟く。 (2016/04/20 22:27)
GM> …知っていた。 (2016/04/20 22:29)
GM> 私を不安にさせない為に、ずっと嘘をついていた事。 (2016/04/20 22:30)
GM> 必死に元の自分を真似る為に、人を助け続けてきた事。 (2016/04/20 22:30)
GM> 人間として、当たり前の事で悩んでいた事。 (2016/04/20 22:31)
GM> …いつも、私を守っていてくれた事。 (2016/04/20 22:31)
GM> 関わった人達は、良くも悪くも、彼を『ヒーロー』だと評した。 (2016/04/20 22:33)
GM> でも、本当は弱い人間で、それでもいつも一人で抱え込んで、周りを巻き込まないように、冗談めかして笑い飛ばしていた。 (2016/04/20 22:35)
GM> …それなのに、私はいつも…。 (2016/04/20 22:38)
アリス> …対等じゃなかった…。 (2016/04/20 22:39)
アリス> …いつも、私は守られるだけで。あなたを支えてあげる事は、出来なかった…。 (2016/04/20 22:40)
GM> いつも、あの力強い手に引かれるか、広い背中の後ろに立っていただけで。 (2016/04/20 22:42)
GM> 私は、何もできていなかった。 (2016/04/20 22:42)
GM> …自分の体をかき抱いて、桜の木に寄り添うように寄りかかる。 (2016/04/20 22:51)
アリス> …っ。 (2016/04/20 23:19)
GM> 嗚咽で、自分を責める言葉さえ口に出来ない。 (2016/04/20 23:19)
GM> もう、泣き飽きたはずなのに。 (2016/04/20 23:21)
GM> 壊れたペンダントを握って、涙を零さないように、そっと夜空を見上げる。 (2016/04/20 23:21)
GM> 春の夜風はまだ、少し冷たかった。 (2016/04/20 23:22)
☆アリス(GM)が去っていった……☆ (2016/04/20 23:22)